ユーロ物置は、本体に床がない構造のため、基礎が“床の役割”を果たします。
特にコンクリート基礎は、丈夫で重量物の収納にも適しているため人気ですが、
施工方法や基礎の特性によって「雨漏りのように見える現象」が起こることがあります。

これから雪が降り、暖かくなると雪が溶けて水が多くなる季節。
「物置の中が湿っている」「基礎に雨水が溜まっている」といったご相談が増える時期です。
今回は、実際によくいただくご質問をもとに、
- コンクリート基礎で起こりやすい不具合
- なぜそうなるのか(メカニズム)
- 簡単にできるチェック方法
- 実際の対策(比較写真あり)
を分かりやすく解説します。
ユーロ物置と基礎の関係:なぜ“隙間”が重要なの?
ユーロ物置は、商品自体に床がない商品のため、基礎が床の役割をはたします。
その際に重要なのが 「基礎とパネルの間に5mmほどの隙間を設ける」 というポイントです。
この隙間があることで、
雨水がパネルを伝って下に落ち、外へ排水される仕組みになっています。
しかし、この隙間がないと…
- 雨水の逃げ場がなく、基礎上に溜まる
- 毛細管現象で水が吸い上がり、物置内部に侵入する
- 結果として「雨漏れ?」と勘違いしてしまう
という現象が起こります。
事例①:基礎とパネルの隙間不足による水の逆流現象

■よくある症状
- 物置内の基礎部分が濡れている
- 基礎の内側付近に水が溜まる
- 雨の日や雪解けの時期に特に発生
■原因
基礎寸法が指定サイズより大きかったり、施工時にパネルが基礎に密着してしまうことで、必要な隙間が確保できていないことが主な原因です。
■対策
1.基礎寸法を確認する
寸法通りであればパネルの再調整で解決できます。
2.基礎が大きく作られてしまっている場合
→ コンクリートを削って隙間をつくることで改善が可能。
3.基礎は正しく施行できているが、基礎とパネルの間に隙間がない場合
→パネルを一度外し、基礎とパネルの間に5mmの逃げを確保して再固定する。
事例②:コンクリート基礎が水を吸うことで起こる「雨漏れのような症状」
コンクリートは水を吸う特性を持っています。
そのため、雪解けや雨が続くと 基礎が水を吸い、その湿り気が物置側に出てきてしまうことがあります。
これは“雨漏れ”ではなく、コンクリートの特性による水分移動が原因です。
事例②の対策:防水塗料によるコンクリートの吸水防止
今回、市販のコンクリート防水塗料を使用して、
「塗ったコンクリート」と「塗っていないコンクリート」でどれだけ吸水が違うのか実験しました。
■対策方法
- 上段基礎の側面
- 下段基礎の上面
この2点に防水塗料を塗るだけで、コンクリートの吸水を大幅に抑えることができます。

■今回実験で使用した塗料
今回は、Amazonで購入しました。


■実験写真
水を入れる前
塗装あり
塗装なし

水を入れてから30分後
塗装あり
塗装なし

水を入れてから2.5時間後
塗装あり
塗装なし

■実験結果
塗装なし → 吸水してコンクリートに水が染みていく。
塗装あり → 水が弾かれ、吸い込みがほぼゼロ
塗料を塗ることでコンクリート基礎の水の吸い込みを大幅に軽減可能!
【まとめ】基礎の状態を整えることでユーロ物置は長持ちする
ユーロ物置は構造がシンプルで丈夫ですが、
“床=基礎”であるため基礎の状態が非常に大切です。
今回のポイントをまとめると…
- 基礎とパネルの隙間は必ず5mm確保する。
- 隙間がないと水が逆流し、室内に水が侵入する。
- コンクリートは水を吸う性質がある。
- 防水塗料を塗ることで吸水を大幅に抑えられる。
- 雪解け時期や、梅雨の時期は特に注意が必要。
基礎の施工とメンテナンスをしっかり行うことで、
ユーロ物置はより長く、安心してお使いいただけます。
【最後に】
「もしかしてうちの物置も…?」と感じた方は、
写真をお送りいただければ基礎の状態をチェックし、最適な対策をご案内します。
お気軽にご相談ください。
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